« 起業後1年未満の廃業率を検証する | トップ | ベテラン税理士の恐るべき営業力 »

2006年10月29日

解雇って難しくて大変です

27日の金曜日に世田谷ものづくり学校で「雇用手続の実務」という題名でセミナーを行ないました。
その中でも盛り上がったのが解雇についてでした。

解雇権の濫用にあたらないかの目安になった判例についてはちょっとびっくりでした。


応援クリックお願いします。→人気ブログランキング


061028_131142.jpg
  携帯番号ポータビリティの開始にあわせたかのように、私の事務所では携帯電話がつながりにくくなりました。

 月内にまとめたかった大口の契約が携帯電話に出ることができなかったために来月に持ち越し、さすがにどうにかならないものかとサービスセンターに電話して応急措置(アンテナの設置)をしたらこの通りです・・・


グッドウィル会長折口雅博氏の言葉を借りれば、携帯電話のセンターピンは「どこでも通話ができること」だと思うのですが、携帯各社は料金の過当競争や不必要なサービスに躍起になっている感じがします。いつでも気持ちよく通話ができる環境について争ってほしいものです。

偶数月の第4金曜日に世田谷ものづくり学校で開催している創業支援セミナー、今回は「雇用と実務」という題名で人を採用するときの注意点などについて話されました。

061027_191357_M.jpg>
 

 講師は社会保険労務士の齋藤真澄先生・・・私の妻です。

 当日は10数名の方が受講されましたが、急遽参加された70歳代の方がいろいろ質問してくれたおかげで、他の方々も積極的に質問され、とても盛況なセミナーとなりました。


中でも盛り上がったのは使用者が一方的に解雇する場合にについて話したときでした。

特に解雇権の濫用にあたるかあたらないか「客観的に合理的な理由があり社会通念上相当であるか」を示した判例については皆さま驚きで、私もびっくりでした。


以下はその判例の抜粋です。

<社会通念上解雇が相当か>

午前6時からの10分間のニュース担当の宿直のアナウンサーが2週間に2回寝過ごして番組に穴を空けたケースですが、判決では、就業規則の普通解雇事由に該当することを認めた上で、悪意・故意の不存在、ともに宿直をして先に起きてアナウンサーを起こすべき記者も寝過ごしたこと、本人の無事故暦等から解雇権の濫用を認め、解雇は無効とされました。(高知放送事件最高裁昭和52年1月31日判決)
「普通解雇事由がある場合においても、使用者は常に解雇し得るものでなく、当該具体的な事情の下において、解雇に処することが著しく不合理であり、社会通念上相当なものとして是認することができないときには、当該解雇の意思表示は、解雇権の濫用として無効になるというべきである」として、解雇事由があるだけではただちに解雇有効とは言えないという判断


午前6時からのニュースを2週間のうちに2回寝坊ですっぽかしたわけです。


テレビでどのように放送されていたのでしょうか?(最近見ないですが、しばらくお待ちくださいの画像だったのでしょうか?)


私からみたらそんなの就業規則にも解雇自由として該当するのだから当然クビでしょうと、1日8時間以上労働しているとしても、メインは視聴者に語りかけるこの時間なのだからそこに立て続けに穴を開けるのはそりゃクビでしょうと思うのですが、判例は解雇の無効でした。

またもう一つ零細企業にこれを当てはめたらきついだろうなという判例もあります。


<成績不良を理由とする解雇>

正規従業員を勤務成績・勤務態度の不良を理由として解雇する場合は、

①それが単なる成績不良ではなく、企業経営や企業運営に現に支障・損害を生じ、または重大な損害を生ずる恐れがあり、企業から排除しなければならない程度に至っていることを要すること。

②是正のため注意し反省を促したにもかかわらず改善されないなど、今後の改善の見込みもないことさらに配転や降格なども考慮して、解雇権の濫用の有無を判断すべきとしています。
(エース損害保険事件東京地裁平成13年8月10日決定)

もし従業員数名の零細企業でこれを厳格に適用したらその会社は倒産街道まっしぐらですね(笑)


他にも整理解雇の4要件というのがあり、

1) 会社の存続を図るため、人員整理が必要であること
2) 一時帰休、希望退職の募集等、解雇回避の努力をしたこと
3) 被解雇者選定に合理性があること
4) 労働者側に対する、十分な説明・協議がなされたこと


と全てやりつくしてどうにもならないときに初めて解雇が認められるのです。


零細企業においては人材確保が困難なだけでなく、不適切な従業員も簡単には切れないので大変ですね。


ここまでお読みいただきありがとうございます。


参考になった方クリックお願いします。→人気ブログランキング


セミナーのご案内

11月8日に起業を目指す人、起業後6ヶ月以内の方を対象にセミナーを行います。

詳しくはこちら→ 「知ると知らぬじゃ大違い!!起業家必見の助成金ノウハウと金融機関からの賢い資金調達法!!」

ご参加お待ちしております。

投稿者 fp-one : 2006年10月29日 11:07

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.reisai.net/blog/mt-tb.cgi/160

コメント

はじめまして!
儲かるアフィリエイトビジネスのビジーです。
ランキングサイトから来ました。

とりあえずポチッ

投稿者 儲かるアフィリエイトビジネス : 2006年10月31日 01:16

ちゃぐまと申します。こんにちは。

わたしが以前勤めていた会社では、社長が気に入らないと、すぐクビにしていました。
ほんとうはそんなのダメなんですね~^^
程度はあるにしても、企業側の努力も当然必要なんだ、と改めて感じました。

応援、ぽちっ。

投稿者 ちゃぐま : 2006年10月31日 16:05

>>ビジーさま

ありがとうございます。
また訪問してください。

投稿者 fp-one : 2006年10月31日 20:26

>>ちゃぐまさま

逆に不当解雇に対して要求できることを
用意周到に調べている従業員もいます。
ネットの普及で簡単に調べられるので。

中小零細企業の経営者は本当に大変ですね。
私も大変!

投稿者 fp-one : 2006年10月31日 20:31

忙しいからと言って、安易に従業員は雇えないですよね。
私の場合、多少、費用が高くついても、アウトソーシングをメインにしています。
その方が仕事もキレイですし、悩みもおきません。
私には、このスタイルが向いているかも、、、。
クリックいたします。

投稿者 平川(父より息子への手紙/起業家応援ブログ) : 2006年10月31日 23:28

>>平川さま

社労士の妻から労使トラブルの話を
たくさん聞かされているのでw
アウトソーシングに私も魅力を感じています。

最近ではセールスレップなんていうのもありますし。

投稿者 fp-one : 2006年10月31日 23:44

こんばんは、ひろっち@呑助です。

私はリストラ経験組ですが、会社自体が清算されることになり、まず事業部門の人員が(私を含め)解雇となりました。
退職金が(僅かとはいえ)全額支給されたのが、せめてもの救いでしたが・・。

ただ当時のトップが「退職金出すから十分やろ」と親会社との会議の場で発言したことを後ほど知り、悔しい思いもしました。割増要求でもしておけばよかった・・と。

人を雇うということの重み、煩わしさ、色々あると思いますが起業して人を雇う側に回りますので、また勉強させてもらいに来ます。ぽち♪


投稿者 【素人が飲食店で独立・開業するアツいブログ】 : 2006年11月01日 01:37

>>ひろっち@呑助さま

実は私の独立(保険代理店)も私がいた外資系保険会社が直販部門を撤退したことに伴うものでした。

こういうときの外資系は本当にシビア。

お客様を引き継ぐ形でしたが、入社して間もない人たちは一時金が支給されるにせよ怒り狂っていました。

投稿者 fp-one : 2006年11月01日 06:49

コメントしてください




保存しますか?